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天体望遠鏡キット:コルキットKT−10製作記


     〜製作途中の写真と一緒に作り方などを公開〜
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キット購入にあたって…

私は、天体望遠鏡を2台持っています。 10cm(f10)反射赤道儀に6cm自作屈折(f16)を積載と、 25cm反射ドブソニアンです。 今回、コルキットは、私にとって3台目のもの。 これは、私が、今年のゴールデンウィークに岐阜の高山へ家族旅行をします。 その際に持って行こうと考えている望遠鏡なのです。 今回のコルキットを購入するにあたって 私は、以下の点をこのキットの良い点だと思い 購入を決断しました。 キットなら、今回のオルビィス製のコルキットにするか? アイベルのドブのキットにするか? 思案してました。結果、オルビィスにしたのは、 短焦点であること、付属の接眼レンズは、ケルナーであったこと 鏡筒本体が軽いことであります。 岐阜の高山では、主に春の星雲星団(北斗七星付近)のを 中心に見たいと思っております。 だから、短焦点で中口径10cm、ケルナーのアイピースで軽量が 最適だと考えたのです。

天体望遠鏡製作開始〜穴あけ

2007年3月12日、注文してた天体望遠鏡のキットが届いた。 早速、製作開始です。 まず、本体は、紙の筒(サランラップの芯のような何重にも重ねられた 厚手の丈夫なボール紙)でできています。 これに、穴あけ箇所を説明書の指示通りに、鉛筆で 記します。 この時、大事なのは、斜鏡セルのスパイダーの穴の位置です。 120度ずつに分けて、筒先から同じ距離の場所に穴を開けるのです。 私の場合は、裁縫で使う糸を円周上の寸法で切り、 それを3分割して、あてがって決めました。 更に、筒先からの距離を同じにするために 私は工場も経営してるので、ハイトゲージを使って同じ距離に 印を付けました。 あとの接眼部穴やファインダー取り付け穴なども印を付けます。 そして、いよいよ、穴あけ開始です。 通常は、キリで穴をあけ、ヤスリで仕上げるのですが 私は、ドリルで開けました。 一般の方は、ドリルなどないですから もし、日曜大工売り場などで、電動ドリルが買えたら それでやると、手早く綺麗に、仕上がりますね。 それで、接眼部の大きい穴だけは、ドリルのサイズがありませんから 小さいドリルでブツブツと開けて、むしり取ってから 私の場合は、ストレートリーマーで、正円に加工しました。(図1) また、接眼部穴は、ドロチューブの前後移動をさせる部分に逃げも ヤスリで削っておきました。 (図1):リーマーでの作業 そして全部、穴あけが済んだところで、仮組み立てをしてみました。 斜鏡セルとスパイダーを組んで、鏡筒に取り付けてみました。 すると、接眼部穴から覗くと、ちゃんと斜鏡セルが 中心に見えてて、感動しました。 (図2):仮組み立ての様子

塗装

次に、鏡筒の塗装に移ります。 鏡筒の内側は、黒に。外側は白に仕上げます。 ペンキ代は、ハケ込みで、1000円弱でした。 注意点は、内側を塗る時は、 鏡筒中心付近から、外へ向かって塗る事です。 間違っても、入り口付近から塗ってしまうと、手元の服が 真っ黒になってしまいます。 奥の中央部から塗り、半分塗ったら、反対に返して 同じように塗ります。 外側の白は、上から下で構わないと思います。 これで、1日乾かします。 (図3):塗装の様子 (図4):塗り終わった外観 (図5):中の塗装の様子

主鏡、斜鏡の組み立て

斜鏡は、説明の指示通り、蓋をあけて 斜鏡を入れ、綿を詰めてから、蓋を閉めました。 (図6):斜鏡を入れて綿を詰めた (図7):斜鏡が完成した外観 次に主鏡です。今回、これが難問でした。 というのは、主鏡を主鏡セルに取り付けた時ですが、 すごく、硬かったというのが実感です。 でも、これだけ硬くないと、主鏡がズレてしまいます。 ズレたら、画像に影響します。だから、やむを得ないと思います。 硬いので取り付ける際には、主鏡の上にやわらかいティッシュなどを引き その上に、送られてきた品物に撒きついてたビニールを載せて 左手でカバーしながら、ドライバーを回します。 でないと、下手に主鏡をど付いて、傷を付けたらさあ大変! だから、それが要注意です。 (図8):主鏡取り付け作業の様子 そして、主鏡の中央に光軸修正のための シールを貼りました。 (図9):主鏡の中央にシールを貼る

鏡筒への組み込み

今度は、いよいよ、鏡筒への組み込みです。 これは、筒の塗装が完全に乾燥してから行います。 単に、付属で付いているネジ等で ドライバーで固定するだけの至って簡単な作業です。 (図10):接眼筒の固定 (図11):ファインダー、主鏡、斜鏡の固定

カメラの三脚用ジョイントの製作

いらない金属(鉄)を使い、平行六面体(直方体)を 作ります。 (図12):バンドソーで材料取りをしている様子 2箇所に鏡筒取り付け穴の6ミリの穴を 中央には、カメラの三脚の台座ネジが2分のインチネジなので、 それを切ります。 下穴は、5.5ミリのドリルで穴を開け 2分のタップで、真っ直ぐにネジ切りをします。 (図13):2箇所のバカ穴と、中央1箇所の2分のネジ それらができたところで、 鏡筒の中から6ミリのネジを通しますので ジョイント部には、そのワッシャーを作って それで、固定します。 鏡筒の中にワッシャーを入れて閉めると もし、ワッシャーが緩んで主鏡へワッシャーが転がり落ち 傷を付けないとも限りませんから ワッシャーは、鏡筒の外へ置くのがベストです。 そして、このジョイントは、鏡筒の外形カーブに合うように、 研削盤などで、10cmくらいのカーブを削って 完全にフィットするように、作ります。 (図14):ジョイントを鏡筒へ取り付けた様子 そして、錆び止めに、白のペンキ(鏡筒を塗った塗料)で 塗装しました。 これで、1日置き、乾かします。 (図15):塗装した状態

ニュートン式 短焦点 反射望遠鏡 完成品概観

(図16):側面からの写真と前方からの写真

私の天体望遠鏡/3台お揃いで!


光軸修正と実際の見え方、その他…

光軸修正です。 組み立てた状態では、まだ、斜鏡も主鏡も ズレがあり、正確な像が見えません。 光軸修正のやり方ですが、 まずは、斜鏡。 ドロチューブ(接眼筒)から覗いて 斜鏡の円が接眼筒内に 同心円できていれば、OK。 上や下に偏っていたら、斜鏡のスパイダー(3本支持金具)で 調整します。 左右に偏っていたら、斜鏡セルの中心の引きネジで 前後に調節し、ドロチューブの中心に もってきます。 次に、斜鏡の傾き調整です。 これも、斜鏡セルの中心の引きネジで 斜鏡を回転させ、ほぼ合わせます。 細かな傾きは、斜鏡セルの3つの押しネジで 調節します。 1つの押しネジを緩めて、2つの押しネジを 均等に押す…という感じで調節していきます。 この状態で、接眼筒から覗いて 自分の映った目がなるべく中心付近にくるように しますが、大体で構いません。 あとは、主鏡セルの3つの調整ネジを 互いに調整し、自分の目、斜鏡、主鏡、が同心円を描いていて 主鏡の中心、斜鏡の中心が、自分の目とほぼ重なっていたら OK。 この状態で、実際の恒星を見ます。 中心付近で、同心円を描いてボケれば、光軸は正しいですが、 もし、寄っていたら、主鏡の調整で 直します。 しかし、2009年4月にこのKT−10用に 光軸修正アイピースを自作で作りました。 元々、KT−10は、ドロチューブから見て 主鏡全体が見えないので、正確な光軸修正が、星を見ながらとか レーザーコリメーターなどでやらなければならなかったのですが、 レーザーコリメーターは、殆どが31.7径用ですから KT−10のように、24.5径では使えません。 また、市販されている光軸修正アイピースですと 金属製で重いために、ドロチューブの径の誤差によっては、 カクン…と光軸修正アイピースの重さによって 下に傾いてしまいがちですから、ここは、軽めの光軸修正アイピースを 欲しくなりました。 そこで、杉材(木材)を利用して、自分でこしらえて それをKT−10に使っています。 自作光軸修正アイピース NEW
杉材で作った光軸修正治具です。 これで、修正すると、星で調整しなくても ドンピシャンで軸が出ています。 非常に良い便利品ですが、上記URLのメールアドレスから、 直接お申し込み下さればお送りします。 杉材の材料が手元になくなり次第、終了しますので、 欲しい方は、お早めにお申し込み下さい。

今回の製作したキットは、恒星をボカシた時のボケ方が 中心部は非常に良く、像のキレも非常に良いです。 ただ、周辺部などは、少々ケラレ気味です。 また、より良く工作するヒントとして、説明書には、 この主鏡の114mmを有効に使うためには、 「接眼部を自作して、斜鏡の位置を変えれば主鏡有効径をより大きく使うこともできます。」 と、書かれておりますが、今以上に蹴られると思いますので、 私は、現状のままが良いと感じました。 現在の状態での実際の星の見え方は、 8cmクラスの反射望遠鏡で見ているような感じです。 fが900の長い方のキットでしたら 主鏡止めまで見えて、有効径を活用できるそうですが f500の方は、有効径が活用できません。 それは、仕方ないです。でも、低倍率なら 明るさは確保できそうです。 土星は、環が見えますが、付属のアイピースでは、 カッシニ空隙や衛星は、見えません。 環は、鏡筒視野中心に持ってくると、最高の像になりますが、 視野の周辺部に持ってくると、少しにじんでしまいます。 惑星を見るには、付属のアイピースではなく 新たに、オルソーの5mm程度を買うのが理想ですが、 明るさはありますが、ボケ気味です。 月面は、やはり視野中心部は、かなりの良い像です。 周辺部に持ってくると、屈折望遠鏡のような 青い色が目につきます。 クレーター細部は見えますが、8cmクラスで 見る月面の感覚です。 オリオン大星雲とトラペジウムに関しては、 大星雲のモヤは、かろうじて見えます。 トラペジウムは、固まった重星のように見えます。 4つの星にも、きちんと分裂していました。 実際のこの望遠鏡の明るさは、 f6.3くらいの明るさでしょう。 この天体望遠鏡をより良く使うには、 低倍率(20倍〜25倍)のケルナー式の 接眼レンズが、一番のターゲットのような気がします。 私の場合は、K−20で、25倍での観測が 一番だと思っています。 この望遠鏡は、こんな利用法が最適だと思います。

●【 コルキット KT−10の最適利用法 】

対象天体:星雲星団及び、単なる星野観望 対象接眼レンズ:K(ケルナー)の20mm前後         付属の接眼レンズK−12(42倍)は、         オリオン大星雲などの中心部詳細を         見るには、適している。         補助として使うのが適している。 対象の観測場所:郊外(特に空気の澄んだ田舎) 対象の架台:コルキットの架台(ドブソニアン架台)も別売でありますが       鏡筒そのものが、重さ1.3kgと軽量ですから       私のように、カメラの三脚などに結合させる方法を考え       電車にて個人で手軽に運搬できるようにすると       効果も期待できる。       但し、カメラの三脚へのジョイント部は、       なるべく、鏡筒と三脚との距離を取らないこと。       1枚の板などで、私のように鏡筒と三脚を結合するのが望ましい。       最初、離してロット棒にて結合したが、失敗して       作り直したという経緯があります。 非対象天体:惑星 (口径が10cmクラスだからといって       高倍率にしても良い像は、期待できない。       むしろ、低倍率で明るい画像で、視野も広く…       という星雲星団、星野観望に向いている。) しかし、平成20年の初夏に8倍バローレンズなるものを作り、 低倍率のケルナー20mmにて、8倍バローレンズで200倍の広視野高倍率を 得られてからは、月面や惑星観測でも、このコルキットKT−10は、 活躍しております。明るく、微細縞模様まで見えます。 また、平成21年5月に、エコアイピース(携帯電話カメラレンズ使用のアイピース)を作り これも、KT−10で土星を見ました。焦点距離2.5mmで、200倍。 かなり明るく像はシャープ、視野は、最初、昼間の風景を見た時は狭いか?と 思いましたが、実際に土星を見たら、十分だと思いました。 このエコアイピースは、丁度ケルナーか、プルーセルタイプの像ですね。 平成21年は、環の消失期なので、カッシニ空隙は見れませんが 環が開いてくると、恐らくカッシニも見えるでしょう。 思った以上に、安定した像で、以前、某メーカー製のHM(ミッテンゼーハイゲンス)の 5mmで土星を見ましたが、それよりも数段シャープで、きめ細かな明るく綺麗な像です。 全てこの8倍バローレンズと 携帯電話カメラレンズ使用のエコアイピースの両方を完成した事が、 更にKT−10を魅力あるものにしました。 8倍バローレンズエコアイピースに関するお問い合わせも、 下記管理人宛メールからお問い合わせ下さい。 管理人宛メール